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STO・ほかの投資型クラファン

ソーシャルレンディング(貸付型)とは:不動産クラファンとの違い

2026/10/14 更新|各社の公開情報から作成

ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)は、インターネットで集めた投資家のお金を事業者が企業などに貸し付け、その利息と返済から分配・償還する仕組みで、扱う事業者には金融商品取引法の第二種金融商品取引業の登録が要ります。不動産クラウドファンディングとは、お金の使い道(不動産の運用か貸付か)と、もとになる法律が違います。

ソーシャルレンディングの仕組み

金融庁は、ソーシャルレンディングを「インターネットでファンドの募集を行い、投資家から集めた資金をファンド業者を通じて企業などに貸し付ける仕組み」と説明しています(金融庁「ソーシャルレンディングへの投資にあたってご注意ください」)。融資型クラウドファンディング・貸付型ファンドとも呼ばれ、この記事では同じものを指します。

お金は、投資家がファンドに出資し、ファンドの営業者が借り手に貸し付け、借り手が払う利息と元本から投資家に分配・償還するという順に流れます。投資家が借り手に直接お金を貸すのではなく、ファンドへの出資という形を取ります。

なぜ第二種金融商品取引業なのか

投資家が持つのはファンドの持分(集団投資スキームの持分)で、金商法では有価証券とみなされる権利(第二項有価証券)にあたります。こうした権利の募集の取扱いは金商法第28条第2項で「第二種金融商品取引業」とされていますので、ソーシャルレンディングの仲介には、この登録が必要になります。

金融庁は同じページで、登録を受けていない業者がファンドへの投資を勧めてくる場合は詐欺的な商法の可能性が高いので一切関わらないよう呼びかけています。登録業者は、金融庁の金融商品取引業者の登録一覧で確かめられます。あわせて金融庁は、登録を受けた業者であっても、その信用力を金融庁や財務局が保証するものではないとも書いています。

不動産クラファンとの違い

不動産クラファンは、不動産特定共同事業法(不特法)の許可や登録を受けた事業者が、集めたお金で不動産を買ったり貸したりしてその収益を分配する仕組みです。どちらもインターネットで少額から申し込める募集がありますが、返ってくるお金の出どころが違います。

項目 ソーシャルレンディング(貸付型) 不動産クラウドファンディング
お金の使い道 企業などへの貸付 不動産の取得・運用・売却
分配の出どころ 借り手が払う利息と元本の返済 賃料と売却益
もとになる法律 金商法(第二種金融商品取引業) 不特法(不動産特定共同事業の許可・登録)
監督する役所 金融庁・財務局 国土交通省・都道府県(事業によって金融庁と共管)
損失が出る主な場面 借り手の返済の遅れ・貸し倒れ、担保の処分で回収しきれないとき 物件の価格の下落・賃料の減少・売却の遅れ
元本 保証されない 保証されない

貸付先が不動産会社で、不動産を担保にした貸付もありますが、その場合も投資家が持つのは貸付のファンドの持分です。担保があっても、回収できる額と時期は処分の状況によって変わります。

貸付先の情報の出し方

ソーシャルレンディングでは、以前は借り手の名前を伏せ、複数の借り手に分けて貸し付ける形(匿名化・複数化)が取られていました。金融庁のページによると、次の3つを満たせば、借り手の情報を開示しても投資家が貸金業の登録を求められないという解釈が示されています。借り手が法人であること・匿名組合契約による仕組みであること・投資家と借り手の接触を禁じる措置があることの3つです。

業者が投資家に事前に渡す書面には、契約の条件・事業の運営方針・資金の管理方法などを書くことになっています。貸付先の属性・貸付の条件・資金の使い道・担保・返済が遅れたときの情報といった項目は、自主規制機関の「貸付型ファンドに関するQ&A」に示されていると金融庁は案内しています。

金融庁が挙げている行政処分の事例

金融庁のページは、一部の業者が登録の取消しや業務停止命令を受けたとし、次のような事例を挙げています。

  • 担保を設定していないのに、貸付債権が保全されているように見せる表示
  • ほかのファンドの出資金で償還したり、代表者の借入の返済やグループ会社の増資に充てたりした流用
  • 正式な鑑定によらない不動産価格の掲載
  • 実在しない事業の掲載や、資金の使い道の虚偽の表示
  • ファンドの資金の流出と、資金を管理する体制の不備

そのうえで金融庁は、利回りの高さだけで判断せず業者が出す情報全体を確かめること、利回りの高い商品ほど返済の遅れや貸し倒れのリスクが高いことがあることを注意点として挙げています。

クラカレに載っている貸付型の事業者

クラカレは不動産クラウドファンディングを中心に募集を記録していますが、掲載している事業者の中には、不特法の許可ではなく金融商品取引業の登録で募集を扱っている事業者もあります。下の表で、許可・登録の欄に金融商品取引業の登録だけが載っている事業者がそれにあたります。

クラカレのデータ|最終更新 10/15(木) 16:42
事業者運営会社許可・登録
AGクラウドファンディングAGクラウドファンディング株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3272号
ASSECLI株式会社エボルゾーン不動産特定共同事業 東京都知事 第115号/金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3061号
CAMEL株式会社グローバルクラウドエステート不動産特定共同事業 神奈川県知事 第18号
CAPIMAアバンダンティアキャピタル株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3347号
COMMOSUS株式会社コモサス金融商品取引業 関東財務局長(金商)第2973号
COZUCHILAETOLI株式会社不動産特定共同事業 東京都知事 第60号
CREALクリアル株式会社不動産特定共同事業 金融庁長官・国土交通大臣 第135号/金融商品取引業 関東財務局長(金商)第2898号
Fundsファンズ株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3103号
FunvestFintertech株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3249号
J.LENDING株式会社ジャルコ金融商品取引業 関東財務局長(金商)第2871号
LENDEX株式会社LENDEX金融商品取引業 関東財務局長(金商)第2460号
OwnersBookロードスターインベストメンツ株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3260号
Rimpleプロパティエージェント株式会社不動産特定共同事業 金融庁長官・国土交通大臣 第90号
TECROWDTECRA株式会社不動産特定共同事業 神奈川県知事 第12号
TSON FUNDING株式会社TSON不動産特定共同事業 愛知県知事 第6号
えんPocket株式会社えんホールディングス不動産特定共同事業 福岡県知事 第6号/金融商品取引業 福岡財務支局長(金商)第57号
大家どっとこむ株式会社グローベルス不動産特定共同事業 東京都知事 第134号
クラウドバンク日本クラウド証券株式会社金融商品取引業 関東財務局長(金商)第115号
トモタク株式会社イーダブルジー不動産特定共同事業 東京都知事 第133号
バンカーズ株式会社バンカーズ金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3216号
プレファン株式会社プレサンスNEXT不動産特定共同事業 大阪府知事 第20号
みんなの年金株式会社ネクサスエージェント不動産特定共同事業 大阪府知事 第14号
利回りくん株式会社シーラ不動産特定共同事業 東京都知事 第155号
各社のサイトの会社情報・国税庁の法人番号公表サイトによる。この表は記録の更新にあわせて入れ替わります。

不動産特定共同事業の許可と金融商品取引業の登録の両方が載っている事業者もあります。どちらの仕組みの募集なのかは、募集ごとの契約成立前書面に書かれた契約の種類で確かめられます。

クラカレの募集のページでは、運営会社に不特法の許可が無く金融商品取引業の登録がある事業者の募集に、貸付型の仕組みの説明を付けています。担保の有無が公開ページに書かれている募集では、その記載もあわせて載せています。

税金の扱い

貸付型のファンドにも、匿名組合契約による出資の形を取るものがあります。匿名組合の分配金の税金(雑所得・源泉徴収・確定申告)は、分配金の税金で一般的な扱いをまとめています。個別の判断は税理士・税務署にご相談ください。

よくある質問

Q. ソーシャルレンディングと融資型クラウドファンディングは違うものですか

A. 同じものを指す呼び名です。金融庁のページも「融資型クラウドファンディング」と併記しています。

Q. 不動産担保の貸付なら、不動産クラファンと同じですか

A. 同じではありません。不動産を担保にしていても、投資家が持つのは貸付のファンドの持分で、分配の出どころは借り手の返済です。不動産クラファンは不特法の契約に基づいて不動産そのものを運用します。

Q. 登録業者なら安全ですか

A. 金融庁は、登録業者であっても信用力を保証するものではないと書いています。元本は保証されておらず、分配の利回りも予定です。過去の行政処分は、登録業者が受けたものです。

Q. ほかにどんな投資型のクラウドファンディングがありますか

A. 株式投資型・ファンド型・セキュリティトークンなどがあります。全体の図は投資型クラウドファンディングの種類にまとめました。STと不動産クラファンの違いはセキュリティトークン(デジタル証券)とはで扱っています。

制度の説明は、2026年10月14日時点で確かめた法令と金融庁の公表資料(ソーシャルレンディングのページは令和5年6月23日更新)によります。事業者の許可・登録は各社の公開情報と国税庁の法人番号公表サイトによります。

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文:クラカレ編集部

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