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STO・ほかの投資型クラファン

投資型クラウドファンディングの種類:不動産・貸付・ファンド型・株式型・ST

2026/10/14 更新|各社の公開情報から作成

投資型クラウドファンディングは、お金を出した見返りに分配や株式を受け取る仕組みで、不動産型・貸付型・ファンド型・株式投資型・セキュリティトークン(ST)の5つに分けると、どれがどの法律で扱われるかが整理しやすくなります。同じ「クラウドファンディング」でも購入型と寄付型は投資ではなく、見返りは商品やサービスか、見返りそのものがありません。

種類の全体図

それぞれの種類で投資家が何を持ち、どの法律でだれが扱うのかを1つの表にしました。

種類 投資家が持つもの 分配・リターンの出どころ もとになる法律と扱う会社 所管
不動産型(不動産クラファン) 不特法の契約に基づく出資 不動産の賃料・売却益 不動産特定共同事業法(許可・登録を受けた事業者) 国土交通省・都道府県(事業によって金融庁と共管)
貸付型(ソーシャルレンディング) 貸付のファンドの持分 借り手の利息・返済 金融商品取引法(第二種金融商品取引業) 金融庁・財務局
ファンド型(事業投資型) 事業のファンドの持分 事業の売上・利益 金融商品取引法(第二種金融商品取引業など) 金融庁・財務局
株式投資型 非上場の会社の株式 会社の成長・配当・売却 金融商品取引法(第一種金融商品取引業・第一種少額電子募集取扱業者など) 金融庁・財務局(自主規制は日本証券業協会)
セキュリティトークン 有価証券をトークンにしたもの 裏付けの資産による 金融商品取引法(電子記録移転権利の募集の取扱いは第一種金融商品取引業) 金融庁・財務局

どの種類も元本は保証されていません。分配の利回りや事業の計画は予定であり、運用や事業がうまくいかなければ損失が出ます。

不動産型:不動産クラウドファンディング

不動産型は、不動産特定共同事業法(不特法)の許可や登録を受けた事業者がインターネットで投資家と契約を結び、集めたお金で不動産を運用して収益を分配する仕組みです。クラカレが募集を記録しているのはこの種類が中心で、仕組みと実際の募集の数字は不動産クラウドファンディングとはにまとめています。

許可の種類(1号〜4号)と事業者の確かめ方は不動産特定共同事業法(不特法)の許可で扱っています。REITや不動産小口化商品との違いはREIT・不動産小口化商品・不動産クラファンの違いをご覧ください。

貸付型:ソーシャルレンディング

貸付型は、集めたお金を事業者が企業などに貸し付けてその利息と返済から分配する仕組みで、扱う事業者には第二種金融商品取引業の登録が要ります(金融庁「ソーシャルレンディングへの投資にあたってご注意ください」)。クラカレの掲載事業者にも、金融商品取引業の登録で貸付型のファンドを扱う事業者があります。不動産クラファンとの違いと金融庁が挙げる行政処分の事例は、ソーシャルレンディング(貸付型)とはで詳しく扱っています。

ファンド型:事業に投資する

ファンド型は、特定の事業のために作られたファンドに出資し、その事業の売上や利益に応じて分配を受ける仕組みです。投資家が持つのは匿名組合などのファンドの持分で、金融商品取引法では有価証券とみなされる権利(第二項有価証券)にあたりますので、その募集の取扱いは第二種金融商品取引業になります。

少額電子募集取扱業務

インターネットで少額の募集だけを扱う会社のために、金商法には「少額電子募集取扱業務」という仕組みがあります。ファンドの持分を扱うものは第二種少額電子募集取扱業務と呼ばれ、後で触れる株式投資型の第一種少額電子募集取扱業務と同じく、金融商品取引法施行令第15条の10の3の発行総額と投資額の上限がかかります。

同じ施行令の第15条の10の2は、貸付型のファンド(貸付事業等権利)を少額電子募集取扱業務で扱えないものとしています。貸付型とファンド型が別の種類として並べられるのは、このように扱いが分かれているためでもあります。

株式投資型:非上場の会社の株式を買う

株式投資型は、取引所に上場していない会社が、インターネットを通じて多くの投資家に株式を発行してお金を集める仕組みです。日本証券業協会の説明では、取り扱うのは証券会社と株式投資型クラウドファンディングを専業とする業者などで、業者が会社の財務状況・事業計画・資金の使い道を審査したものだけを扱います(日本証券業協会「制度の概要」)。

発行する会社が集められる額

株式投資型で1つの会社が集められる額は、1年間で5億円未満です。この上限は、金融庁が2025年2月に公布・施行した政令・内閣府令の改正で、それまでの1億円から引き上げられました(金融庁 改正の概要)。今の条文は金融商品取引法施行令第15条の10の3で、1年以内に同じ会社が行った同じ種類の募集の額も合わせて数えます。

投資家1人が投資できる額

個人の投資家が同じ会社の株式に投資できる額は、1年間で次のうちいちばん高い額までです。ただし、その額が200万円を超えるときは200万円までになります(金融商品取引業等に関する内閣府令第16条の2)。

  • 50万円
  • 純資産(住まいの建物と敷地を除いた資産から負債を引いた額)の5%
  • 前の年の収入(公的年金等を除く)の5%

改正前は1社あたり50万円が上限でしたので、年収や純資産が大きい人は、改正後に投資できる額が広がったことになります。特定投資家(いわゆるプロの投資家)には、この上限はかかりません。日本証券業協会は、一律に50万円を上限にしている業者もあるので取扱業者ごとに確かめるよう書いています。

途中で売りにくいこと

日本証券業協会は、株式投資型で買った株式は取引所に上場されておらず、換金性が「著しく乏しい」と説明しています。あわせて、申込の日から8日間は申込の撤回や契約の解除ができるとも説明しています。

セキュリティトークン(ST)

セキュリティトークンは、株式や信託の受益権・ファンドの持分といった有価証券を、ブロックチェーンなどで電子的に移転できるようにしたものです。2020年5月1日に施行された改正金商法で、信託の受益権やファンドの持分をトークンにしたものは「電子記録移転権利」として、株式と同じ第一項有価証券の扱いになりました(金融庁の2020年4月3日の公表)。

不動産を裏付けにしたSTもあり、不特法の契約をトークンにしたもの(不特ST)は2024年11月1日から金商法の対象になっています。不動産クラファンとの違いはセキュリティトークン(デジタル証券)とはにまとめました。

事業者・業者の確かめ方

種類によって、確かめる一覧が違います。不動産型の事業者は国土交通省の不動産特定共同事業者の一覧で、貸付型・ファンド型・株式投資型・STの業者は金融庁の免許・許可・登録等を受けている業者一覧で、許可・登録を確かめられます。

クラカレに載っている事業者の運営会社と許可・登録は、不動産クラファン事業者の一覧と事業者の一覧に、各社の公開情報からまとめています。

よくある質問

Q. 購入型のクラウドファンディングは投資ですか

A. 投資ではありません。購入型はお金を出した見返りに商品やサービスを受け取るもので、分配金や株式は受け取りません。この記事で扱っている5つの種類とは別のものです。

Q. 株式投資型の上限は1社50万円ではないのですか

A. 2025年2月の改正で、50万円か純資産・前の年の収入の5%のいずれか高い額(200万円まで)に変わっています。改正前の50万円のままの説明も見かけますので、条文と取扱業者の案内で確かめてください。

Q. 税金の扱いは種類ごとに違いますか

A. 違います。不動産型と貸付型・ファンド型で匿名組合契約によるものの分配金は、原則として雑所得です(分配金の税金)。株式投資型の株式やSTは、商品によって扱いが変わります。個別の判断は税理士・税務署にご相談ください。

制度の説明は、2026年10月14日時点で確かめた法令(e-Gov法令検索の現行の条文)と、金融庁・国土交通省・日本証券業協会の公表資料によります。上限の額などは改正で変わることがあります。

文:クラカレ編集部

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